Joy Spring

ジョイ・スプリング
119p

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解説

1954年にMax Roach(マックス・ローチ)がClifford Brown(クリフォード・ブラウン)を誘い、二人の名義でのクインテットを結成。当時のジャズ・シーンはビバップからハード・バップに移行している時期であり、バンドはそのシーンのトップに君臨していた。しかし結成から2年後の1956年、ブラウンとBud Powell(バド・パウエル)の実弟でこのバンドのピアニストであるRichie Powell(リッチー・パウエル)が、シカゴでの公演のためにパウエルの妻ナンシーの運転で雨の夜間を車移動していたところ、交通事故で3人とも死亡してしまうという悲劇が起き、やむなくバンドはその活動を終えることとなる。ブラウンは当時25歳、パウエルは24歳だった。

曲はブラウンがバンドのために書いたオリジナルで、タイトルの通り陽気で躍動感のあるトランペットのプレイが冴えわたるハード・バップの傑作。

1985年にJon Hendricks(ジョン・ヘンドリックス)が歌詞を書き、The Manhattan Transfer(マンハッタン・トランスファー)によって「Sing Joy Spring」というタイトルでアルバム『Vocalese(ヴォーカリーズ)』に収録された。
またJeira Kaye(ジェイラ・ケイ)とエンディング部分はVince Venedetti(ヴィンス・ベネデッティ)が歌詞を書いたバージョンもあり、こちらは色々なボーカリストによって歌われている。

Clifford Brown & Max Roachのバージョンで演奏しているイントロは有名なので練習しておきたいところ。エンディングはラストのフレーズを3回繰り返すパターンがお決まりだろう。

#春

参考音源

■Clifford Brown & Max Roach (EmArcy Records, 1954)

■Clifford Brown – Jazz Immortal Featuring Zoot Sims (Pacific Jazz Records, 1954)

■Freddie Hubbard – Born to Be Blue (Pablo Records, 1981)

■The Stan Getz Quartet – The Dolphin (Concord Jazz, 1981)

■The Manhattan Transfer – Vocalese (Atlantic Records, 1985)

■Monica Borrfors Quintet – Your Touch (Caprice Records, 1987)