The Chicken

チキン
42p

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解説

特徴的なベースラインで始まるこのジャズ・ファンクのスタンダード曲は稀代のベーシストであるJaco Pastorius(ジャコ・パストリアス)による演奏があまりにも有名であり、もはや彼の曲だと思っていたという人も多いと思われるが、原曲はJames Brown(ジェームス・ブラウン)のバンドの演奏によるものである。
作曲者は同バンドのリーダーでありサックス奏者のAlfred “Pee Wee” Ellis(アルフレッド”ピー・ウィー”エリス)、曲は1969年のジェームス・ブラウンのシングル「The Popcorn(ザ・ポップコーン)」のB面に収録されている。

ジャコ・パストリアスの演奏としてはビッグ・バンド・アレンジされたものも有名だが、特に「Invitation」のバージョンは1982年のジャパン・ツアーでの演奏が収録されているので、日本人ファンにとってはこのアルバムが最も馴染み深いのではないだろうか。
またジャコ・パストリアスは前奏として自身が作曲した「Soul Intro(ソウル・イントロ)」から繋げて演奏することが多く、それがこの曲をまとめてジャコ・パストリアスの曲だと思わせた原因の一つになっていると思われる。
ちなみにジャズ・セッションの場では「Soul Intro」も含めてリクエストされることはほとんどない。

作曲者であるピー・ウィー・エリスのバージョンは後に「Chicken Soup(チキン・スープ)」と改題されて自身やDavid Liebman(デビッド・リーブマン)らによって演奏されている。

参考音源

■James Brown Band – The Popcorn (King Records, 1969)

■Jaco Pastorius – Invitation (Warner Bros. Records, 1983)

■Maceo Parker – Mo’ Roots (Verve Records, 1991)

■David Liebman – Light’n Up, Please! (A&M Records, 1977)

■Pee Wee Ellis – A New Shift (Minor Music, 1996)