解説
初録音:1964年
作曲者:Horace Silver(ホレス・シルヴァー)
- 楽曲の由来
-
「Song for My Father」は、ピアニストHorace Silver(ホレス・シルヴァー)の作品で、ジャズ・スタンダードとなり、おそらく彼の最もよく知られた曲である。シルヴァーによれば、この曲は一部ブラジル旅行に触発されたもので、リズムはその旅から得られ、メロディはカーボベルデの古いポルトガル系民謡に触発されたという。
伝記の中でシルヴァーは、ブラジルで知ったボサノヴァのリズムを使って作曲しようとしたところ、メロディが父親から聴いたカーボベルデの音楽を思わせるものになったと述べている。
- 収録アルバム
-
オリジナルは1964年10月26日にニュージャージー州エングルウッド・クリフスで録音され、同名アルバム『Song for My Father』(Blue Note、1965年)で発表された。メンバーはシルヴァー(ピアノ)、Joe Henderson(ジョー・ヘンダーソン、テナー・サックス)、Carmell Jones(カーメル・ジョーンズ、トランペット)、Teddy Smith(テディ・スミス、ベース)、Roger Humphries(ロジャー・ハンフリーズ、ドラム)である。ソロはシルヴァー、ヘンダーソンの順にとられている。
- 楽曲の構成
-
24小節のAAB形式で4/4拍子、キーはFマイナー。ボサノヴァのスタイルでベース・オスティナートを伴う。コードはFm9–E♭9–D♭9–C9の4つだけで、全体を通してスウィングではなくイーヴンの8分音符で演奏される。
伴奏では、ベースがコードのルートと5度だけを弾き、各セクションの6小節目でリズム・セクションがブレイクする。どちらもテーマだけでなくソロの間も一貫して続く。
- 後世への影響
-
2014年の時点で180以上のバージョンが録音されている。エチオピアの音楽家Mulatu Astatke(ムラトゥ・アスタトゥケ)の「Yèkèrmo Sèw」はこの曲をもとにしている。また、Steely Dan(スティーリー・ダン)は1974年の「Rikki Don’t Lose That Number」で、この曲の冒頭のベース音型を借用している。

